アボカドと心血管疾患

アボカドと心血管疾患

以前から、マスコミで「〇〇を食べるとこうなった!」 という健康情報が流れるとスーパーからその食材が一時消えてしまうという社会現象がつづいていますね。結局数週間後には元に戻るのですが。   それを心配するわけではないのですが、今回はアボカドについての論文が出ましたので簡単にご紹介します。

1986~2016年の30年間に10万人以上を対象としてアボカドの効果を調べ分析したアメリカの論文です。(Journal of the American Heart Association. 2022 Apr 05;11(7);e024014. doi: 10.1161/JAHA.121.024014.) 結果をまとめると以下の通りになります。

1 アボカドを週2個以上(1日平均1/4個)摂取した群は全く摂取しない群に比べ心血管疾患は16%低かった。

2 脳卒中の発生については有意な差はなかった。

また、油脂類の半分をアボカドに置き換えるとCVD(Cardio Vascular Disease = 心血管疾患)の発生を減少させるようです。
Replacing half a serving/day of margarine, butter, egg, yogurt, cheese, or processed meats with the equivalent amount of avocado was associated with a 16% to 22% lower risk of CVD.  と書かれています。

無理に毎日食べる必要はないかもしれませんが、週1,2回は食べてみてもいいかもしれませんね。

2022.4.23

 

早くも4回目のワクチン接種の話題が出ています

最近、マスコミでも4回目の接種の話題が出ております。 これは政府が4回目用のm-RNAワクチンを手配したとの報道があったためと思われます。実際はどうなるのでしょうか?少し調べてみました。オミクロン株に対する4回目のmRNAワクチン接種の効果を簡単にまとめると以下のようになります。

1 高齢者の免疫の付き方は若い人と比べると低い

2 ワクチンの接種間隔は長めにあけたほうが免疫がつきやすい。2,3か月の間隔で接種すると抗体価は一時的に上がるもののすぐ低下してしまう。イスラエルでの4回目の接種の効果はあまりない、というデータがあるが、これは3回目と4回目の間隔が短いせいかもしれない:(3か月程度) 3回目と4回目の間隔は半年から8か月開けたほうが良いと思われる

また、これとは別に新たな情報としては、ワクチンによる中和抗体がオミクロン株と結合すれば、それを咳などによって他人に拡散させても感染力は大幅に低下する。この場合PCRで検査したウイルス量は同じでも感染力は下がる、という報告があります。

以上より、4回目の接種対象者はやはり、高齢者、健康上リスクのある人、医療介護従事者が中心になると思われます。しかし、接種時期は十分検討する必要があります。また、塩野義製薬が開発中のワクチンは「遺伝子組み換えたんぱく質ワクチン」で、今迄のインフルエンザワクチンなどと同じような製法で、副反応はファイザーより少ないようです。5月には市場に出てくるかもしれません。そうなると、4回目のワクチンは塩野義製薬になる可能性が高くなると思います。  日本人として期待します。   2022.3.22